僕らの旅―Bokura no tabi―

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君と僕の物語

息衝く白色の世界の中、私達が出会ったのは本当に偶然だった。
                  「君と僕の物語」
「ハァ・・・」寒い冬に、白い息をはいた。
それを見ていた私こと、ヴェンタル・ウェーデン・アリス 15歳。
男というのに、アリスってどういう名前だ、と言う人もいるだろう。
けど、私は結構この名前を気に入っている。
小さい頃、よく読んでいた童話、女の子の名前と同じだったんだ。その女の子が不思議な世界に行って、小さくなったり大きくなったりして冒険するお話だ。多分、読んだ事のある人はいるだろう。
けれど、それは夢だった。深い眠りについて夢を見ていただけだった。
全部が、嘘だった。嘘の世界だった。
       しかし、これから私が話す出来事は嘘じゃない。本当の事だ。
             では、あの時の話をしよう。



それは、今と同じ時期、寒い冬の事だった。けど、それは三年も前の事だった―――。

「ハァ・・寒い・・。どこ行こう・・?」緑色のセーターの上に茶色のオーバーを着て、銀髪の少年が飲み物屋の前で座っていた。

当時の私は、お金も持っていなければ、おなかもすいていた。
なんで、こんなことになったのかというと・・理由は簡単だ。親に捨てられたのだ。

それは10歳ぐらいの時で、偶然夜中に親が話しているのを見た。
『あの子を 捨てよう』
そう 確かに聞こえた。
でも、何故か判らなかった。私が嫌いだったのか、それとも家が苦しく仕方なく捨てたのか・・まぁ、今となっても分からない。両親が生きているのかもさえ、分からないのだから仕方ない―――。
そして、私は3年前の私が13歳の時「迎えに来るから」とか言って
捨てられた出来事もしっかりと脳裏に焼きついていた。
実際、迎えに来なかったけど。
「ん?冷てェー・・」灰色の空から白いふわふわしたものが落ちてきた。それは雪だった。
「どうしたんですか?そんな所に座って。」
気がついて上を見た。そして、黒髪の青年が傘を持ちながら、こちらをのぞきこんでいた。
「・・・・誰?」
「ハァー。初対面の人に対して、それは無いでしょう。まず、自分から自己紹介をするものでしょ」
なっ・・・なんだこの男は・・。
当時の私は、今ではあり得ないほど、口が悪かったのを今でもよく覚えていた。
「・・別に。というか、お前こそなんで・・俺に話しかけてんだよ」
「いや、別に。そんな所に座ってて退屈じゃないのかと思って・・」
「そりゃあー・・・退屈するさ」
「で?名前は?」
「・・・・ヴェンタル・ウェーデン・・・」
「違くて、したの名前です」
「・・・・ァ・・・ス」
「はぁ?もう一度!」
「だからぁ!!!アリスだって言ってんじゃん!!!」
「はい?アリス?・・・・・・・ぷっ」
「あぁー今笑った!人の名前聞いて笑うの失礼でしょ!!」
「ははっ・・いや、すまない、すまない」
「あんたの名前は?」
「・・・レンヴェルト・ベザリウス・アルベリト・・・・」
「って長げェーよ!!!」
「あ、そっか。君は馬鹿だから貴族みたいに長い名前は覚えられないんだな」
「馬鹿って言うな!!」
「まぁ、いい。最後まで聞け。レンヴェルト・べザリウス・アルベリト・リザル男爵・・
まぁ、人からそういわれてる。でも、それ程じゃないかな。リザル・・リザでもいい
よろしく アリス」
そう言って、リザルは私に手を差し伸べた。
―――――息衝く白色の世界の中、私達が出会ったのは本当に偶然だった。
ただ、嬉しかっただけかもしれない。初めてアリスって呼ばれたことに、初めて声をかけてくれたことに、何より―――――僕に手を差し伸べた事に。


ただ、この物語は僕自身、振り返ってみて少女が見たような、滑稽な夢とは違い、
 残酷で哀しいような物語―――だけど、少し可笑しくて暖かい所がいいと思った。
                        第一章 少年と青年  終わり
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