僕らの旅―Bokura no tabi―

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君と僕の物語

第四章 光の中へ
「というわけさ・・・・、これでわかったかな?」
私は、しばらく黙っていた・・・。
まさか、彼にこんな過去があるとは、思っても見なかったのだから。
「・・・・・ああ、分かったよ。話してくれて、ありがとう」
「どういたしまして。さて、そろそろ夕食の時間だ。行こう・・・」
彼は、少し哀しそうな目をしていた。
私は、少し胸が痛んだ。

「レンヴェルト様!ヴェンタル様、良かった・・・捜したんですよ」
「ああ、すまない。アゲハ。」
彼は申し訳なさそうに、謝った。私は、一礼した。
「あ、いいんです。さ、お食事の準備ができましたので、どうぞ、椅子にかけて、食べてくださいな」
「ああ・・・そうさせてもらうよ」
彼と私は椅子にかけた。
「じゃあ・・・いただくとしよう」
食事は、豪華なステーキと、グラタン、サラダなどが出た。
「いただきます」
「い、いただきます・・・。」
彼が、言ったので、私も慌てて言った。
黙々と、食べ始める私と彼。
・・・なんか、こういーう雰囲気は・・・正直言って、嫌いだ。
私は、熱々のステーキを一口かじりながら、思っていた。

「ん。どうした?何かあったのかい?」
「あ、いやっ・・・だって、何も喋んないから・・、さ」
           直球。
「・・・ぷっ・・ははははっ・・・やっぱり君は面白い男だ!こんなに・・直球で言うなんて・・っははははっっ!!!」
              カチン
「なんだよっ!だって、普通に気まずい雰囲気になるじゃんかッ!!」

「あら、レンヴェルト様笑ったりしたら失礼ですよ。ヴェンタル様は、悪魔で真剣に言ってらっしゃるのですし・・・くくっ・・」
お茶を持ってきたアゲハも、やはりおなかを支えて、(後ろをむきで)笑っていた。
「・・・全く・・・アハハハハ」気がつくと、私も笑っていた。
「・・・、さて食べ終わったね。そろそろ寝るとするか」
「えっ?」
私は、時計を見た。なんと、もう10時過ぎだった。
時の流れははやいものだと、私は思った。
「じゃあ、僕は先に失礼するよ。アゲハ、皿をさげた後、彼を寝室に案内してくれ」
「はい。わかりました、おやすみなさいませ レンヴェルト様」アゲハは彼に一礼し、
皿をさげて行った。
「・・・おやすみ、アゲハ、――――アリス」
そして、彼は去った。
「どうしました?ヴェンタル様、もしかして夕食が気に食わなかったんですか・・?」
「あ、ううん、おいしかったよ!ありがとう」
私は慌てて、言った。
そして、アゲハは子供みたいに、無邪気に笑った。
「そうでしたか・・では寝室にご案内しますね」
「いいよ、全部終わってからで」
「え?でも、そしたら貴方の寝る時間が・・・」
「大丈夫、いつも寝てるの遅いから」
「・・・そうですか、ではお言葉に甘えて・・。すぐ終わりますから、椅子に座っててください」
「分かりました」そして、私は椅子に座ってアゲハを見ていた。
こうしてみると、アゲハはとても綺麗だった。
顔は煤だらけで、汚いけどそれは、きっと彼女が家事を頑張っているからだろう。
そして、金髪の長い髪をお下げにしていた。
「ふぅ・・・」
彼女は、机の上を雑巾で一生懸命、拭いていた。
彼女は、遠くから見ていた私でも、キラキラと輝いていた。
そして、時たま、机の上に置いてあるキャンドルをどかして拭いていた。
「よし・・・!お待たせしました、では寝室に案内しますね」
汗だらけで、笑顔のアゲハは、私を案内した。
「では、蝋燭と蝋燭立てはここに置いておきますね。何かあったら、奥の部屋にいる、レンヴェルト様か、下の階で、仕事をやっている私に言ってください」
私は気付いた。
「まだ仕事があるんですか!?」私は、声が裏返りそうになった。
「ええ、いつもの事ですから」アゲハは特に驚いた様子も無く、平然と答えた。
一体いつ、寝てるんだろうという考えもありながら私は言った。
「なら、オレも手伝います」
「いえ・・お客様にそんな事をさせるわけには・・・」
「お客様じゃない、ただの・・」
ここで私はつまった。
なんて、説明をすればいいんだろう。そういえば、私も彼に説明を受けていないのだ、
そう思いながら、私は固まっていた。
「・・・ただの何ですか?」
「え・・・・っと」背筋に冷汗が流れた気がした。
「『ただの居候』だよ」気がつくと、アゲハの後ろに彼がいた。
「えっ・・!?」二人揃って、私達は驚いた。
「説明するよ。さっきできなかったから」彼が付け足した。
「それは・・どういう意味でしょうか?レンヴェルト様」声をあげたのは、アゲハだった。
「言葉通りだよ、アゲハ」彼はゆっくり微笑みながら、アゲハに優しい口調で言った。
「居候・・って事は、オレここに住むのッ!?」
「それ以外何がある。というか、居候って意味わかるか?無能君。おっと、無能という意味、わかるかな?」
「そういう口調で、一発でわかる。」
    無能=馬鹿
「そう。という事で、彼は最低限の衣食住を与える代わりに・・・・」
「最低限?これが?」どう見ても、最大限ではないのか、とでも思った。
しかし、次の彼の言葉で、意味を理解した。
「ここの家事を手伝う・・アゲハもそれでいいだろう?」
アゲハは少し、困った顔して・・・・
「・・、私は構いません―――――が、ヴェンタル様がそれでいいのなら・・」
ちらと、私に目線を合わせた。
「も・・もちろん―――「いいだって。」彼が途中で割り込んできた。
私は、断ろうとしていたが、どうやら、強制的のようだ。
「という事で、アゲハ。これからはヴェンタル様じゃなくて、「アリス」と呼んでいいから」
「・・・・誰が勝手に決めた」私が尽かさず、つっこむ。
「はい では、今日はもう遅いので、明日の朝から一緒に働きましょう。よろしくお願いします。―――――アリス」微笑みながら、彼女と彼は去っていた。
そして私は、眠りについた・・・・。
こうして考えてみると、確かに彼と会った事は偶然だったかもしれない。もし―――、
これが「運命」だったら・・私は初めて、光の中に入れたかもしれない――――――。

第四章 光の中へ 終わり
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